01


Step 01
織り目に対して、四十五度で裁つ
シルクをバイアス、つまり織り目に対して斜めに裁ちます。縦横に裁つより生地は倍近く要りますが、この角度でしか布は伸びも戻りもしません。結んで解いたあと、翌朝には皺が引いている。その復元力は、柄でも織りでもなく裁ち方が決めています。
Craft
ネクタイは、布を三枚に裁って重ねただけの道具です。だからこそ、裁ち方と縫い方の違いがそのまま結び目のかたちに出る。締めた瞬間にわかる差を、工程の側から説明します。

Step 01
シルクをバイアス、つまり織り目に対して斜めに裁ちます。縦横に裁つより生地は倍近く要りますが、この角度でしか布は伸びも戻りもしません。結んで解いたあと、翌朝には皺が引いている。その復元力は、柄でも織りでもなく裁ち方が決めています。

Step 02
表地と裏地のあいだに、ウールの芯地を入れます。厚ければノットは大きく硬く、薄ければ小さく柔らかい。同じ生地でも芯を替えれば別のネクタイになるので、季節と表地の重さを見ながら番手を選びます。ここが既製品と分かれる工程です。

Step 03
剣先から大剣まで、途切れない一本の糸で縫い留めます。糸はぴんと張らず、あえてたるみを残す。締めたときに布が糸のなかを逃げるので、生地に無理がかからず、ほどけば元の長さに戻ります。ミシンでは再現できない、この一本が寿命を決めます。
Collection
型は一つだけです。大剣幅八センチ、全長百四十八センチ。生地も芯地も縫いも共通なので、選ぶのは色だけ。迷う要素を減らすことが、いちばん親切だと考えています。